ロシア生活ーРусская жизньー

海外旅行の体験やロシアのニュースなどをシェアしていきます。

【ロシア】野党党首が昏睡状態から回復し、インタビューに答えた件

10月6日にロシア人の友人からこんな連絡が届いた。

 

「毒殺されかけた野党党首がインタビューを受けているぞ!」と。

 

実際にインタビュー映像を見てみたが、

ノワリヌィ氏の顔はやせ細り、時折見せる右瞼の痙攣?のような

症状が印象に残った。

 

しかしながら、インタビューには明朗に答え、

いつも通りの同氏の自身に満ちた、

力強い様子が垣間見られた。

 

f:id:kazukirussia:20200923110904p:plain

昏睡状態から復帰したノワリヌィ氏

 

 

イギリスの国営放送BBCでもインタビュー映像があるが、

こちらのインタビュー映像の方が長く、詳細に同氏だけでなく、

同氏の妻もインタビューに答えていて参考になると考え、

ここに共有したいと思う。

 

↓以下は実際のインタビュー映像と意訳

youtu.be

 

【話の内容】

(1)現在の健康について

・ノワリヌィ氏の健康状態は良好

・ノビチョク(投薬されたとされる毒物)の影響でリハビリ中

・例えばパソコンのタイピング練習や視覚の認識機能のチェック

 

(2)どのように事件は起きたのか?

・同氏はどのように体調を崩したのかを時系列を追って話す

・いわく飛行機に搭乗後、症状が現れるまでには何も無かった

・お気に入りのアニメをパソコンで見ていた所、急に体調を崩す

・当時の感覚を同氏は「痛みは無く、ただ命が失われていくような感覚」

ハリーポッターに出てくる「ディメンター」に襲われている感覚だったという

 

f:id:kazukirussia:20201010155825p:plain

ハリーポッターに登場した人の命を吸い取るディメンター

・またSNSに投稿された同氏が何かを叫んでいたことについては何も覚えていない

 

(3)同氏の奥さんはどのように事件について知ったのか?

・同氏が飛行機で体調を崩したことについて秘書からの電話で知った

 (しかし、この時点ではただの体調不良とだけ伝えられる)

・ノワリヌィ氏の離陸した街への飛行機をその日のうちに取り、同氏の元へ向かった

・到着した空港でノワリヌィ氏の危篤の知らせを聞き、ショックを受ける

・ようやく緊急着陸先のオムスクに到着し、夫の入院する病院に到着した。

 

(4)同氏は昏睡状態の時に何を感じたのか?

・18日間も昏睡状態と覚醒状態、また麻酔によるトリップ状態を繰り返した

・幻覚と現実の区別がつかず正確な判断が難しかった→最悪な感覚だったという

・なお、今では読み書きや会話能力はある程度まで回復したがタイピングは難しい

 

(5)なぜ奥さんはロシアからドイツに同氏を移送することにしたのか?

・奥さんは主治医は真実を言っていない、もしくは隠していると感じた

・彼女の元にはオムスク州の保健局の役人や政府の役人などがやってきた

・結局、彼女には何も重要なことは知らされず、もしくは隠されていたから

 

(6)どのように毒物が混入したのか?

・同氏は以下のように答えた「正直に言えばわからない」

・なぜなら病院での診断はまだ明らかにされていない

・液体だったかもしれないし、固形、ないしは気体だったのかもしれない

・ホテルで滞在していた時に部屋に注文した水に混入していた可能性がある

・また一部で噂されていたノワリヌィ氏の当日の泥酔報道については否定

 

(7)なぜノワリヌィ氏の滞在していた部屋は片付けられていなかったのか?

・彼のチェックアウトは朝の6時で映像はおそらくその後数時間後のもの?

・実際には出回るはずのなかった映像が流失してしまった?←証拠隠滅失敗か

 

(8)愛人疑惑のあるマリア・ペブチフとノワリヌィ氏は同棲している?

・同僚として一緒に行動することもあることは確かだが、同室で暮らしてはいない

・何か必要なものや用事があれば連絡して接触することはあるそうだ

・他の同僚に関しても性別に関わらず部屋で一緒に暮らすことは無いという

 

f:id:kazukirussia:20201011234150p:plain

愛人疑惑のある同僚のマリア・ペブチョフ

この愛人疑惑については掘り下げると面白そうなのでいつかブログに書こうと思う。

 

とここまでがインタビュー動画の47分頃までの意訳となる。

結構長いので残りの内容は次回のブログに更新したいと思う。

インタビューの後半ではメルケルとの会談やドイツの医療費など、

世間では意外と知られていない事実について話されているようだ。

 

次回のブログに続く。

 

 

 

ロシアの今日のニュース「各都市の平均給与についての統計結果」

早朝パソコンを開いてロシア語のニュースを物色していると

非常に興味深い文言が目に飛び込んできた。

 

それは

「ロシアにおける平均給与の統計結果」についてのニュースであった。

 

正直、モスクワやサンクトペテルブルクなどの大都市が高い数値を

出しているであろうことは予測出来ていたが、

意外な地域も高い数値を出していたので驚いた。

 

*給与の高いロシア北部と低い南部

ランキングで一番良い数値を出したのはモスクワで、

平均給与が約17万円で堂々の一位であった。

しかし、意外であったのが二位以降にランクインした街で、

ユジノサハリンスクやサレハンドなどのロシア北部に位置する都市で、

彼らがランキング上位に入った理由は以下の通りだった。

 

  • 都市から隔絶された街に住む住民に対する補助金
  • 鉄鉱石や天然ガスなどの天然資源の採掘に関連する仕事の充実

 

などの理由でさほど人口が少なくても収入が安定していて高く、

住民の生活も安定しているからだと言う。

 

他方で、人口100万人規模の街で収入が低い街としてボルガゴラドなど

がランクインしていた。

 

ロシアでは人口の多い街でも経済的にあまり豊かでは無い地域があるそうだ。

またそうした傾向はロシアの南部の各都市によくみられる状況らしい。

 

しかし、以上のニュースを読んだ時に見たコメント欄には、

「こうした高給(17万相当)は滅多に無い」とのコメントがあったり、

「リアノーバスチ(同ニュースサイト)は政権の犬だ」などの

批判の声、疑いの声などが溢れており、このニュースの信ぴょう性には

疑いの目を向けざるを得ないが、傾向として豊かな北部と貧しい南部といった

状況があることは間違いないのだろう。

 

次回以降も気になったロシアのニュースや出来事を共有できたらと思う。

 

kazuki

 

 

 

 

 

 

 

コロナ期間中に留学先で日本文化センターが出来るらしい(未定)

先日9月29日に大学の広報課がこのような投稿をした。

 

「今年までにアジア(中国・韓国・日本)の文化、言語の紹介などを行う、

 文化交流センターを大学内に作るプロジェクトが中国の大学との話し合い

 の上で始められる。」

 

といったもので、基本的には中国とロシアの異文化交流を基軸とした

文化交流センター出来るようだ。

 

ソース画像を表示

 

話し合いの結果、中国の協定大学からの人材・教育プログラムの派遣と実施などが

決定され、日本との協力関係はまだ未定だが、今年の6月に締結された協定プログラム

によって同大学内にて初めて協定大学となった「神奈川大学」が協力することになる

と思われている。

 

とはいえ、上記の話はまだビデオ通話を通じたものであり、

まだまだ具体的な話や展望が見えている訳ではない。

ただ、日本人が極度に少ないこの地において日本との文化交流センターが

出来るというのは望外の喜びであり、また自分としては日本人向けに色々と

サポートが出来るいい機会になると思っている。

 

またこの件についての進捗があればこの場を使って報告したい。

 

 

ロシア政権による野党党首の毒殺未遂事件

野党勢力のリーダーが毒を盛られて危篤?                   

先月の20日にロシアからショッキングなニュースが届いた。

何とロシアのプーチン政権の指令で

野党党首が毒を盛られ、集中治療室で治療中であるそうなのだ。

 

今回のブログではノワリヌィ氏の出自を語りつつ、

なぜ今回のような事件が起きたのかを考察していきたいと思う。

 

f:id:kazukirussia:20200923110904p:plain

渦中のアレクセイ・ノワリヌィ氏

 

以下はロシア語版のWikipediaからの引用文

Отравление Алексея Навального, российского оппозиционного лидера, юриста, политического и общественного деятеля, главы Фонда борьбы с коррупцией, было зафиксировано утром 20 августа 2020 года. Он совершал перелёт рейсом S72614 авиакомпании S7 Airlines из Томска в Москву (аэропорт Домодедово). Во время полёта Навальному стало плохо, он потерял сознание. Самолёт совершил экстренную посадку в аэропорту Омска. Навальный в состоянии комы был доставлен в отделение токсикореанимации городской клинической больницы № 1 г. Омска[ℹ 1] и подключён к аппарату искусственной вентиляции лёгких. Два дня спустя Навального перевезли на лечение в клинику «Шарите» в Берлине. 7 сентября 2020 года «Шарите» сообщила, что Навального вывели из искусственной комы и он начал реагировать на речь[5][6], а 14 сентября — что он отключён от аппарата ИВЛ и может ненадолго вставать с постели[7].

2 сентября Федеральное правительство Германии со ссылкой на исследования, проведённые спецлабораторией вооружённых сил Германии, заявило, что Навальный был отравлен боевым отравляющим веществом из группы «Новичок»[8]. Позже отравление «Новичком» со ссылкой на результаты собственных исследований подтвердили Франция[9] и Швеция[10][11][12]. Германия также заявила, что использование «Новичка» является «грубым нарушением» Конвенции о запрещении химического оружия и обратилась за технической помощью к ОЗХО[13][14]. Группа экспертов Технического секретариата ОЗХО осуществила забор биологических проб Навального и передала их для анализа в уполномоченные лаборатории ОЗХО[15].

Отравление Навального вызвало международный резонанс. Канцлер ФРГ Ангела Меркель, президент Франции Эммануэль Макрон, премьер-министр Великобритании Борис Джонсон, глава дипломатии Европейского союза Жозеп БоррельВерховный комиссар ООН по правам человека Мишель Бачелет и главы МИД стран «Большой семёрки» призвали Россию провести прозрачное расследование, установить и привлечь к ответственности виновных в преступлении. Ангела Меркель выступила с заявлением, в котором назвала покушение на жизнь Навального попыткой заставить его замолчать, «преступлением против основных ценностей, за которые мы выступаем». Борис Джонсон, в свою очередь, заявил, что отравление Навального «потрясло мир» и назвал «возмутительным» использование Россией химического оружия. Франция приостановила стратегические переговоры с Россией на время выяснения обстоятельств отравления и отменила визит министров иностранных дел и вооружённых сил в Москву[16]. В Евросоюзе обсуждают введение санкций против России, в частности, заморозку строительства «Северного потока — 2» и создание «списка Навального», в который предлагается включить фигурантов расследований Фонда борьбы с коррупцией[17].

Российские власти категорически отвергают все обвинения в свой адрес и отрицают сам факт умышленного отравления «берлинского пациента», утверждая, что в анализах, проведённых в России, никаких ядов выявлено не было. В Генпрокуратуре РФ заявили, что не видят оснований для возбуждения уголовного дела по факту произошедшего, так как нет «каких-либо данных, свидетельствующих о совершении умышленных преступных действий в отношении Навального»[18][19]МВД России провело доследственную проверку[20]. В команде Навального считают, что он был отравлен по приказу президента России Владимира Путина[21].

 

*本文要約

ロシア野党党首であり、弁護士、政治・社会活動家、また汚職撲滅委員会会長である

アレクセイ・ノワリヌィ氏が8月20日トムスク発モスクワ着の飛行機に乗っている

途中で急に意識を失い、緊急着陸したオムスク市内の病院に搬送された。

搬送から二日後にはドイツの病院に搬送され、集中治療室で治療を受けていた。

9月2日、ドイツ政府はロシア政府に対して事件の真相解明と詳細な説明を求めており、

政府の鑑識の結果、旧ソ連の「ノヴィチョク系」の毒物が使用されたという。

 

9月7日にノワリヌィ氏は危篤状態を脱し、言語に対し反応できるほど回復し、

14日には人工呼吸器を外し、少しの時間立てるようにまで回復したという。

 

この一連の事件に対して、欧米各国からは非難の声が集まっている。

代表的な所で言うと、イギリス首相のボリス・ジョンソン

フランス大統領のエマニュエル・マクロン、ドイツ首相のアンジェラ・メルケル

などその他多数の国際機関の代表などがロシア政府に対して説明を求めている。

 

また、今回の「ノヴィチョク系」の薬物の使用は、

各国間で結ばれている化学兵器禁止条約に抵触する疑いがあり、

そのことも国際的なロシア政府に対する批判が強くなっている原因である。

(現在、この化学兵器禁止条約に加盟している国は192か国で、

 兵器の開発・生産・保持・使用を包括的に禁止する条約)

 

ちなみに、プーチン政権は事件への関与を完全に否定しているが、

ドイツとの合同事業である石油パイプライン建設計画の凍結や

フランスの外相・国防相の相次ぐ公式訪問の中止など、

今後のロシア政府の対応次第で多くの経済的・外交的な問題が

発生、または長期化することが予想されている。

 

*事件のいきさつに見る疑問と不明確な点                    

以上の事件のいきさつをみて疑問を抱く人は少なくないだろう。

私が個人的に抱いた疑問は?主に以下の4点。

 

①なぜノワリヌィ氏が標的にされたのか?

②毒物は一体どこで混入したのか?

③「ノビチョク」とは一体どんな毒物なのか?

④現在のノワリヌィ氏の容態はどうなのか?

 

ここからは疑問点別に資料を参考にしながら、

私なりの考えや結論をシェアしていきたいと思います。

 

①なぜノワリヌィ氏が標的にされたのか?

 

それではまず同氏の出自と政治的な姿勢、またロシア国内における

彼と彼の率いる政党に対する評価は一体どういったものなのかを考察したい。

 

(1)同氏は1976年6月4日にモスクワ州で軍人の家庭に生まれ、

   1997年に法学部、2001年に経済学部を卒業した。

   卒業後は個人で事業を開始したが、うまくはいかなかった。

   しかし、彼は政治家としての頭角を徐々に現していくことになる。

   2004年には「モスクワ市民を守る会」を組織し、

   同組織は100以上の政治集団を擁する団体にまで成長した。

 

   私生活では妻であるユリア・ノバリナヤと結婚し、

   息子と娘が一人ずついる。

 

   彼の政治思想は一貫して「汚職や腐敗政治の摘発と是正」である。

 

   代表的な政治活動を挙げると、

   2010年には「РосПил(ロスピル)」などを組織し、

   700億ルーブル(9月24日時点で1ルーブル1.36円なので約952億円)

   にも上るロシア政府の予算の一部大企業や利益団体への不正を摘発し、

   法廷で法律違反であることを認めさせた。

 

           2011年にはロシアの多数与党である

   「Единная Россия (統一ロシア)」を「泥棒」や「詐欺師」と批判し、

   それ以外の党に投票することを呼びかける委員会を設立、

   また、2012年には公務員が公費で高級外車を購入していたことを批判し、

   10万人もの署名を集めた連署で議会に要望書を提出。

   結果として、公務員の204万円以上の高級外車の購入は禁止され、

   上記のような公務員や一部政治家による公費の不正利用に関して

   ロシア国内で一種のムーブメントを巻き起こした。

   

   2017年にはドキュメンタリー映画「Он вам не Димон」で

   ドミトリー・メドベージェフ元首相と政権の内部の人間が、

   不正に横領したお金で大型船や別荘などを購入していたことを告発し、

   同映画はロシア全土で2,000万人以上の観客を動員した。

         

           こうした一連の活動の中で政権に対する信頼は失われつつある。

 

           既に2018年に行われた出口調査プーチンに好意的か、否定的か」の中で、

   プーチンに好意的な人々は30%程度しかいなかったことがわかっている。

           一方でノワリヌィ氏の支持率はというと。。。

   詳細な数値が出ていないというのが現状だが、

   YouTubeのチャンネル登録者数が400万人、

   Instagramのアカウントの登録者数が220万人もいるという事実を

   鑑みれば、彼の国内における支持率は相当高いと見られる。

   実際に反プーチン派の人なら誰でも彼のことを知っていると

   自分のロシア人の友人も語っています。

 

 (2)どのように毒物が混入したのか?

    毒物の混入経路については長らく様々な憶測が飛び交っていた。

    コーヒーに混入していた。実は奥さんとは疎遠で彼女が毒物を混入したなど。

    しかし、最近明らかになったのはロシアで有名なミネラルウォーターである

    Святой Источник(スヴィトイ イストーチニック)のボトルを毒物混入

    させた物と入れ替えて毒殺しようとした説が濃厚で、

    具体的な犯人についてはロシア人であろうことしか明らかにされていない。

 

f:id:kazukirussia:20200924200226p:plain

毒物混入に利用されたとされるミネラルウォーター

    

  (3)使用されたノビチョク系の毒物だが、

    この毒物はソ連において1971年から1993年にかけて開発された神経剤。

    サリンを含むVXガスと比較しても5-8倍もの強い毒性を持つ。

    元は「フォリアント計画」という安全かつ検知されない強毒性の

    ある毒物を化学兵器として開発するという計画の下で開発された。

    実際に化学兵器として使用されたことは無いとロシア政府は主張するが、

    2018年の3月にイギリスで起きたロシアの元スパイの殺害に使用された

    疑惑がある。

 

  (4)現在の彼の様態は一応自立して生活ができるものの、

    毒物の後遺症で言語・認識能力に異常が見られるという。

    今後の彼の政治活動については健康上の理由から厳しいかもしれないが、

    彼の牽引する汚職撲滅委員会やチームのメンバーは黙ってはいないだろう。

    何よりもこの事件が彼を支持していた人々を政権打倒へと駆り立て、

    また、今まで政治に無関心であったり、政権を支持していた人々の多くが、

    「反プーチン」に傾くことは必至だろう。

     

 

以上の考察から導き出せる結論はプーチン政権の終焉と

より民主的で、市民に寄り添う政権が誕生するのではないかという希望的観測だ。

長年のプーチン政権による強権的な政治は過去のものとなり、

長らく問題視されている給与水準の低さや生活環境の悪さなど

市民の生活そのものの質が問題視され、それを改善する政党が次の政権を握るだろう。

 

ロシア国民が平和でより幸せな社会に暮らすことが出来るように、

僕も微力ながら祈りたいと思います。

 

今回のブログは以上です。

 

Kazu

    

 

 

 

   

 

        

 

 

   

 

          

 

   

 

   

 

 

 

   

 

   

   

   

ロシアから帰国して4か月ほどバイトしてみた結果

コロナ禍でロシアを脱出してから早4か月

五月に帰国してから自宅隔離期間を経て、

6月から地元のスーパーと某大手デパートの八百屋で

荷下ろしの仕事を始めました。

 

f:id:kazukirussia:20200911133410p:plain

 

久しぶりにアルバイトをやってみて感じたのは、

「時給制の仕事はモチベが上がらない」、

「効率的に仕事をするよりも、ダラダラ仕事をするほうが稼げるのがおかしい」

といったような事でした。

 

例えば、荷下ろしの仕事をしていた時にこんなことがありました。

定時より30分ぐらい早く仕事が終わり、

「何か他の仕事がないか」と部門のチーフに聞くと、

「まだ定時まで時間があるから何となくゴミ集めとか掃除をしておいて」

といった返答。

 

別にその分のお金は貰えるのでいいのですが、

これでは時間ぎりぎりまで仕事をしていた方が

マネージャーに与える印象も良いし、

そんな風に仕事をしていてお金を貰う自分が嫌でした。

 

確かに能力に関係なく皆平等に時給を貰えるのは

仕事仲間同士の連帯感にも繋がるし、一種の賃金保証の意味合いもあると思います。

しかし、これではいつまでも仕事できる人にだけ負担が重なり、

他大多数の人間がその分の楽をしていくといった構図が成立してしまい、

特に皆を牽引している優秀な人間だけが過剰な労働によって押しつぶされてしまう。

 

別に僕は時給制の仕事を撤廃して、完全歩合制の労働環境への移行を

提唱している訳ではありません。

 

でも、時給制のベースに歩合制の賃金制度を組み込んで、

モチベーションを上げられるような制度に変わっていった方がいいと思うのです。

 

まだまだロシアに帰国できる見通しも立たない状況が続く中での

ロシアでの野党党首の毒殺疑惑やベラルーシでの選挙結果の改ざん疑惑など、

旧ソ連圏の国々における政情不安が取り沙汰されていますが、

いつかロシアに戻れる日が来ることを信じて、

今は日々の仕事や勉学に励んでいこうと思います。

 

Kazu

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【コロナウイルス】臨時便を利用してのロシア脱出

*はじめに

以前から日本への帰国便の可能性を書いてきたが、

いよいよそれが現実のものとなった。

とはいえ、帰国便のチケットを手に入れるのは至難の業で、

JALのデスクや大使館に電話やメールを重ねてようやく手に入れることが出来た。

今回のブログでは筆者がどのように帰国便のチケットを手に入れたのか、

また、今現在の状況と自分の心境について書いていきたいと思う。

f:id:kazukirussia:20200513193205p:plain

 

 ↓筆者が住んでいる街の紹介

kazukirussia.hatenablog.com

 

*チケットを手に入れた経緯

事の発端は先月末に大使館が「帰国希望者についてのアンケート調査」を

しているのを見つけ、それに対して回答したことから始まる。

正直、その時点での帰国便の有無は未定だったが、

何も情報が伝えられないより幾分気分が楽だった。

 

しばらくたったある日大使館からメールが届く。

中身は「5月9日に11、13日の航空券がJALの公式サイトから販売される」というもの。

販売開始はモスクワ時間(日本時間-6時間)の朝9時に販売される。

筆者はモスクワではなくより西の街に住んでいるので、

さらに-1時間の時差があり、現地時間の朝8時にJALのサイトに急行。

 

しかし、このサイトが結構使いづらくて、日時、行き先だけではなく、

なんとクラスを最初のチケット選択画面で選択し、選択したクラスのみが

検索結果として表示されるというもので、筆者は訳もわからず、

ずーっとクラス選択画面をエコノミーにしており、

検索結果がゼロの時間が小一時間続いた。

(今考えてみれば、販売して数分で全てのエコノミーチケットが

完売するはずがないので、おそらくシステムがパンクしていたのかも。)

 

にっちもさっちもいかなかったので、モスクワのJALコールセンターに電話する。

 

すると日本語対応のオペレーターが不在だったので、ロシア語のオペレーターに電話。

しかし、「サイトに表示されないということは売り切れですね。」の一点張りで、

何とも納得できないまま再びサイトに戻って色々と模索していると、

上述したクラス選択があることがわかり、プレミアムエコノミーやビジネスなどで

再びチケットを検索してみると、ようやく何枚かの航空券を見つける。

急いで航空券を買おうとすると、なんとカードの支払いが受理されない。

きっとカードが悪いんだと他のカード(VISA,MASTER)も同じく受理されない。

普段ロシアでルーブルを引き出す際には全く問題ないのにおかしいなと思ったが、

仕方が無く両親に頼んで日本のコールセンターに電話をお願いした。

 

両親がJALのコールセンターに電話すると3-4時間待たされた挙句に、

ビジネスクラスのチケットなら何枚か余っています。」と言われるが、

ビジネスクラスのチケットは3000€(日本円で35万円程度)もかかるとわかり、

悩んだ結果、今回の臨時便は諦めることになった。

 

実のところ、ロシアでその金額があれば1年くらいは普通に暮らせる。

今後のロシア生活のためにも今は出来るだけ早く日本に帰国して、

秋以降の学期の授業料や生活費を貯めるために日本に帰国する必要がある。

だからこの決断は苦渋の決断だった。

 

しかし、それから追い打ちをかけるように

ロシアでのコロナ感染者数の爆増を伝えるニュースが連日届き、

心配で居ても経ってもいられなくなった筆者は大使館に連絡した。

するとその日の夕方頃に連絡があり、JALと交渉してくれることになった。

正直、もう期待はしていなかったが、今後さらに状況が悪くなれば

帰国便は何か月後になるのかわからない。

 

プーチン政権も更に厳しい外出規制を

課す予定で、カリーニングラードでは外出時には必ずマスクと手袋をしていないと

スーパーには入れないように規制が厳格化した。

その一方で11日からロシア全土で徐々に規制緩和(経済停滞を防ぐため)

をし、一部のレストランやカフェ以外の営業再開が限定的に許可されている。

しかし、このような規制緩和の動きも状況次第では一転して厳格化するだろう。

現に政権はいきなり国際便の停止と国境封鎖を大統領命令で数日後には実現した。

 

私の場合は幸運なことにこの大使館の方がJALの方と交渉してくれた結果、

何とかエコノミークラスのチケットを確保することが出来た。

もちろん、支払い時にはきちんとカードが使えたし、

JALの担当してくださった方の親切で丁寧な対応のおかげで

支払いや個人情報の伝達の際の問題は起きなかった。

 

対応して下さったお二人の大使館職員の方、

JALの職員の方には心から感謝をしています。

 

そして筆者は今モスクワのシェレメチェボ空港周辺のホテルに泊まりながら、

このブログを書いています。

 

日本に帰ったら、うまい日本料理をたらふく食べるぞー!

もちろん、2週間の外出自粛は忘れずにね。

 

次回のブログにつづく。

 

 

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【国際恋愛】 現地でロシア人と付き合ってみて

*はじめに

はじめに軽く筆者の自己紹介をしょうと思う。

筆者は大学三年の時に中央アジアを旅行し、ロシア語やその文化に対して興味を抱く。

その後カリーニングラードというロシアの飛び地でサマースクール、

約一年間の語学留学を経て、今年の夏に現地の大学院に入学して今に至る。

 

 ↓カリーニングラードについての記事はこちら!

kazukirussia.hatenablog.com

 

 

今回のブログではロシア人の性格と今の彼女との馴れ初め、

また付き合っていて大変だと思うことや、驚いたことなどを共有していきたいと思う。

 

*ロシア人女性の性格について

 

まずロシア人女性と聞いて最初に思い浮かべるのは、

「気の強さ」「女性の社会活躍」など「強い女性像」を思い浮かべる

人が多いのではないだろうか?

 

確かに、自立志向の強い女性が多いことは確かで、

ロシア人女性は出産後も普通に働くし、結婚後に主婦として働く人は稀だ。

有名ロシア人YouTuberのアシアさんもこのことを紹介している。

(彼女たちによればロシアでは約2パーセントしか主婦がいないみたい。)

 

↓詳しくはアシアさんの動画を参照してください。


将来主婦になりたい?ロシア人2人が討論!

 

ロシアに主婦が少ないのには経済的な理由が大きい。

私が今生活しているカリーニングラードでのロシア人の平均月収は

日本円にして約4万円で、これから家賃や生活費を差し引くと手元には何も残らない。

例えば、カリーニングラードの中心部に住むとすると約2万から3万円はかかるし、

食費に関しては日本の食料品の値段とそこまで大きな差は無いので、

正直生活が厳しい人がかなり多いのが現状。

 

↓ロシアのスーパーについての記事はこちら!

kazukirussia.hatenablog.com

 

日本人の平均年収が441万円で、これを月収に直すと月に36万円程度。

もちろん日本の方が家賃や光熱費が高いが、食費や外食費などは同水準。

なので、ロシア人の生活は相対的に厳しく、頻繁に外食はできない。

一方で、ロシア人は家族との時間を大事にする人が多いので、

特に外食する必要性がないのかもしれない。

 

筆者の彼女のお母さんに誕生日パーティーに呼ばれた際、

珍しくお店を予約して色々な料理を食べていると、

「悪くはないわね。お母さんの作る○○みたい。」という台詞を

口癖のように言っていたのが思い出される。。。

 

しかし、「自立志向の強いこと」と「気の強さ」は別物で、

ロシア人は基本的にめちゃくちゃ優しい。

確かに、見知らぬ人に対して笑顔を見せることは少ないが

基本的に困っている人がいれば助けてくれる。

また、一度仲良くなればまるで竹馬の友のように親密になれる。

しかし一方で、一度怒らせるとブレーキが利かない。

怒ることは少ないが、怒らせると後悔することになるかもしれない笑。

 

また、ロシア人は直接的に物事を言う人が多く、

日本に居る時の感覚で間接的な言い回しをすると

理解して貰えないし、むしろ変に思われてしまう。

逆を言えば、何でもいいからとにかく主張することが

ロシア人と仲良くする秘訣だったりする。

f:id:kazukirussia:20200509164153j:plain

一緒に料理を作ることが多いです。写真はシャウルマ作りの時の写真。

 

*彼女との馴れ初め

 

彼女との馴れ初めは前の彼女と別れて傷心中の所、

ちょっとした興味で始めた"tinder"というマッチングアプリがきっかけだった。

このアプリでは近くにいる人を中心にアプリ利用者のプロフィールを表示し、

自分がその人に興味をもったらハートを送る。

ハートを送った人が自分に対してハートを送り返してくれるとマッチング完了となる。

 

彼女とはアプリを始めてすぐにマッチングし、「今何している所?」と質問すると、

「今すぐに一緒に散歩してくれる人を探しているの。」という返信が届く。

返信を受け取って嬉しい気持ちがある反面、あまりに早い散歩のお誘いに、

「申し訳ないけど、今日は無理そう。」と返信した。

そして、彼女の「わかった。また今度ね。」という会話でその日は終了。

継続的に連絡を取り合っていた私たちはその後改めて会うことになった。

 

散歩当日。時間はもう夜の8時くらいだった。

当日はあいにくの強風だったが、約束通り湖のあたりを散歩することに。

正直、筆者はそこまで女性経験が豊富ではないので、

とにかく「会話する」ことに焦点を置いて、

相手の会話にも拙いロシア語で答えていった。

幸いなことに、彼女は温厚で優しい性格だったので、

たまに空回りして意味不明なことを言い出す私に対しても終始笑顔で会話してくれた。

 

その後は私たちは翌日、翌々日と毎日のようにデートを重ね、

おそらく初めて会ってから一週間後の金曜日ではなかったかと記憶しているが、

2人で地元のバーに行ってホットワインとビールを飲みながら会話をし、

その帰り道で私から彼女に告白した。

 

筆者:「今、彼氏はいる?」

彼女:「ううん。今はいない。」

筆者:(よしっ!これは千載一遇のチャンスだ!)

筆者:「なら、僕があなたの彼氏になってもいいですか?」

彼女:「その可能性はあるね。」

筆者:「それはつまりok ってこと?」

彼女:「つまりそういうこと。」

 

という感じで最後はちょっと曖昧な感じだったが、

こうして私たちは晴れて恋人同士になった。

正直、あまり慣れていないのではたから見たらあまり良い告白では無かった

かもしれないが、彼女が承諾してくれたので筆者は心底喜んだ笑。

 

*実際に付き合ってみて感じること

 

実際に付き合ってみるとやはり「文化の違い」を感じることが多い。

具体的な例を挙げると、男性がデート代を奢るのは当然だと思っていたり、

記念日や祝日には男性は花や贈り物を女性にするべきだと思っていることだろうか。

 

デート代に関して、払うことに対して不満は無いのだが、

彼女が何も感謝の言葉を言わないことに気付いた筆者は質問してみた。

「ロシア人女性は奢ってくれたことに対して何も言わないの?」と。

すると彼女は「もし払いたくないならそう言って。」と少し怒り気味。

私は何もお金を出すことが嫌な訳では無く、お金を出したことに対しての

感謝の気持ちや言葉が無いことに疑問を感じてそう質問したのだが。。。

 

彼女いわく、「ロシアでは彼氏ではなくても、例えばクラスメートの女の子に

対しても御馳走するし、それが当たり前なの。」と言う

その後私たち二人はこのテーマについて2時間くらい話し合った。

わかったのは彼女には悪気は無く、単純にそういった文化がロシアには無いらしい

そういった"文化"が無いことに驚いたが、正直そういったことに対してこそ

感謝の言葉なり態度を見せて欲しいと思うのは私の了見が狭いからだろうか。

今ではお互いに誤解の無い状態ででデート代に関しては払うことが出来ているので、

勇気を出してこのことについて相談できて良かったなと思う笑。

 

贈り物に関してはロシア人女性は特に重要視をしていて、

特に誕生日や女性の日(3月8日)には花束を贈るのは半ば"義務"のようになっている。

日本人である私は女性に対して花束を贈った経験が無いので、

正直花束を買って、それを彼女に贈るという行為が恥ずかしかったり

するのだが、、、彼女のために記念日には花束を買うようにしている。

 

以上のように"文化や感覚の違い"を感じることも少なくないが、

反対に意外な所で気があったりすることもある。

 

例えば、ロシア人は基本的に穏やかで空気を読む性格なので、

自分が何かに集中したい時にはそっとしておいてくれるし、

話し合う時には本当に親身になって話を聞いてくれる。

 

また、ロシア人は日本のことに興味がある人が多く、

私の彼女の場合も日本の映画やアニメなどに興味があり、

2人でアニメや映画を鑑賞したり、それについて議論や討論をすることも少なくない。

 

このように、二人で生活していると、

文化の違いに驚くこともあるが、

その"違い"があるからこそ二人の間で色々と話が出来たりする。

また、二人で共通の話題について話し合うことも出来る。

(日本のサブカルチャーに関しては大半のロシア人が興味を持っている。)

f:id:kazukirussia:20200509163748j:plain

 

 

*まとめ

いかがでしたでしょうか。ロシア人女性の特徴と付き合った際に

筆者が感じたこと、思ったことをほんの少しだけですが共有できたらなと思います。

今後もロシアで生活していて感じることや発見したことなどを

このブログで発信していけたらと思います。

 

 ↓留学経験についての記事はこちら!

kazukirussia.hatenablog.com

 

 

次回のブログに続く。

 

ブログ村に参加しています。

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村