ロシア生活ーРусская жизньー

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【ロシア】臨時帰国便の目途が立った

昨日の正午前後在モスクワ日本大使館から帰国便のメールが届いた。

以前の帰国便希望調査アンケートの回答者に送信されたメールで、

いわく「今月の5日、あるいは11日の臨時帰国便が予定されている」そう。

疑問なのはその帰国便を手配したのは大使館ではなく、JALが要請をし、

日露両国の大使館がそれを受理する形で帰国便の話が浮上したとういうことだ。

 

アエロフロート・ロシア航空

 

当然、帰国便の費用は帰国者持ちで、値段もJALの正規の航空券の値段なので、

私が普段利用するようなロシアや中国の航空券の二倍くらいの値がついている。

こんな状況だから、あまり文句ばかりも言えないのが現実だが、

ただでさえ直近のロシアの状況が最悪であり、

今まさに感染のピークであることは明確なはずだ。

 

そんな状況でやむなく海外停留を与儀なくされている

自国民を政府が自ら救出しようという決断がなぜ取れないのか?

 

もちろん、帰国に対して批判的な意見があることは承知している。

日本でも今まさに緊急事態宣言が発令されているし、

この時期にロシアから帰るということは、そのまま

クラスターとなって日本に感染を広める原因になってしまうのではないか。

しかし、私はなんとしても帰らなければならない。

家では看護師の母が昼夜を問わずに働き、いつ感染してもおかしくない状況。

妹は給食センターで給食を作っていたが、目下のコロナの影響で、

先の見えない休職、停職状態で苦しんでいる。

投資家として働く父は日々の株価変動や住宅・土地の値段の変動に目が離せず、

日々の株価や資産価値の乱高下に一喜一憂しているという。

こんな状況だから家族間での会話は無く、日常生活は悲惨なものらしい。

 

だからこそ、長男である私が帰国し、(もちろん二週間は自宅待機する)

家事、とりわけ食事などの準備を率先してやり、

少しでも家族を助け、関係性の修復に役立てたらと思う。

 

その後は今人手が不足しているであろう配送業や工場労働などをし、

今後のロシアでの生活費や家族の生活費に充てていくつもりだ。

 

何にせよコロナ後の世界は全く別の世界になっているだろう。

おそらく既存の形式の飲食店、旅行代理店、サービス業などは廃れていき、

飲食店やサービス業であるならよりデリバリーや遠隔でのサービス提供が鍵を握る。

旅行に関しては、海外旅行を中心としたプランから国内回帰、より近場での

旅行プランが流行すると予測する。なぜなら、コロナを経験した人々の心理は

どうしても内向きになるし、金銭的な余裕も無くなるからだ。

同じことは教育についても言えるだろう。

最近のニュースで政府は特に教育に対しての保障をしていないし、

(補正予算案に多少盛り込まれてはいるが、無いに等しい)

アルバイトの機会なども激減しているので、

金銭的に困窮した学生は大学や私立の中高を辞める例も増えてきている。

政府は適切に経済的に困窮している事業者や人々に適切に金銭を分配するべきだし、

本当に国民のことを思うならば、こんな時期に補正予算案で水道法や種子法を改正する

などという愚行を侵せないはずだ。

 

確かに、整備士として働く私の友人のように緊急事態宣言下でも

全く仕事に困らないような人間もいるだろう。

だが、そういった人間は全体からみたらごく少数で、

大多数はいつ終わるのかもわからない自粛とは名ばかりの規制圧力に苦しんでいる。

 

こうした状況は何も日本やヨーロッパ、アメリカだけではない。

 

私が今生活しているロシアでも状況は深刻で、飲食店は強制的に営業停止、

学校や商業施設なども基本的に営業停止しているので、多くの人が失業状態だ。

ロシアの場合、政府が国民一人一人に給付金を配ることは無く、中小規模の事業者や

医療従事者に対する補償を重点的に行っている。

だから、多くの一般人は飲食店を配達専門で稼働したり、

手作りのマスクを移動販売したりとみんな生きるための手段を模索している。

また、教育に関して言えば、コロナの影響でセンター試験の科目数が減らされ、

大学に進学できる確率が高くなった一方で、コロナ状況下での収入源で、

学力があっても田舎出身の人だと都心の有名大に通うことは難しくなり、

海外留学なんて夢のまた夢になるだろう、との見解を有名な社会・政治学

エカテリーナ・シュリーマンなどが警鐘を鳴らしている。

 

ともあれ、筆者は日本に帰国し、家族と再び再開できることを嬉しく思う。

繰り返すようだが、帰国後二週間は自宅謹慎をするつもりだ。

その後、もし機会があれば労働機会を探して、また留学生活に備えたいと思う。

(現実的には秋以降、もしくは来年以降になるのかもしれない)

 

次回のブログに続く。

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